脳の記憶のメカニズム

脳の記憶のメカニズム

記憶については、未だ科学的に解明されていないことが多いようですが、昨今の実験技術の進歩により、徐々に解明されつつあるようです。
皆さんは、英単語や電話番号などを、どのように工夫して憶えていますか?
このサイトでは、記憶や脳の仕組みをもとにした、効果的で効率的な記憶法について説明します。

記憶力を向上させるための記憶定着プロセス

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物事を覚える過程には、

 

@記銘(物事を覚える)
A貯蔵(記憶の固定)
B検索・再生(思い出す)

 

の3段階があります。
例えば、試験のために漢字を一生懸命に覚えようとします。

 

・まず、情報をインプットするために何らかの心的な操作を行うのが「記銘」。
・次に、試験に臨む時点で、既に記銘された情報を頭に貯えた状態が 「貯蔵」。
・そして、試験本番で貯えた情報を思い出す段階が「検索・再生」となります。

 

もし試験本番で漢字が思い出せなくても、その漢字が「記銘」されていなかったり、記憶の固定がされなかったと断定出来る訳ではありません。
試験本番では書けなくても、後から書けなかった漢字を思い出したような経験は、誰にでもありますよね。


記憶のメカニズム

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記憶には、

 

@感覚記憶
A短期記憶
B長期記憶

 

の3つの異なるメカニズムがあります。

 

@感覚記憶

感覚記憶とは、例えばあるシーンを一瞬見た後に目を閉じると、その光景が目に焼きついたように感じたりすることですが、意識をしなければ直ぐに消えてしまうものです。

 

A短期記憶

特定の情報に注目し意識を向けて、聴覚や視覚からの感覚記憶を短期記憶に移行させます。
例えば、意味の無い数字の羅列を覚えようとすると、一般的にその持続時間は約15〜20秒、そして7±2文字が記憶されます(記憶できる時間や文字数は、頭の良し悪しとは関係が無いようです)。
しかし、長期間残らずにいずれ消えますし、新しい情報が入ってくると古い情報は押し出されてしまうものです。

 

B長期記憶

長期記憶は、その情報容量は無制限で、半永久的に保持されると言われています。
実際の脳の働きから見ると、記憶とは、シナプス(脳の神経細胞のつなぎ目)同士の結びつきが強化されることです。シナプスへの電気刺激が繰り返されることで、一旦神経細胞同士がシナプスを経由して結びついてしまえば、その回路は半永久的に保持されます。
もう少し具体的に言うと、短期記憶にある情報を、「覚える・記憶する」という長期記憶に移行するには、覚えたい内容を繰り返し頭の中で復唱する操作(シナプスへの電気刺激を繰り返す)が必要となります。
復唱の方法にも2種類あります。ひとつは「維持リハーサル(復唱)」ですが、そのままの形で復唱するもので長期的記憶に移行し難いです。
もうひとつは「精緻化リハーサル(復唱)」で、意味のつながりや映像的なイメージを持たせるもので、長期記憶に移行され易いと言われています。
例えば、歴史年号で「なんと大きな平城京(710年)」のように、自分なりにイメージを作って憶える記憶方法は、効果的です。
また、この長期記憶には、「意味記憶」と「エピソード記憶」があります。
「意味記憶」は、「1+1=2」や、「日本の首都は東京」というような、通常学習するものです。
一方、「エピソード記憶」は、「去年の3月にあの公園であの人に出会った」など、個人が過去に経験したことの記憶です。
両者の大きな違いは、「エピソード記憶」は、わずか一度の経験や体験であっても覚える点です。
例えば、授業で、単に口頭で説明を受けるよりは、何らかのエピソードを添えた説明があったり、映像を含めての解説があったりすると記憶が残り易いですよね。