ハードディスク(HDD)の構造

正式名称ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive)。ガラスやアルミ製の薄い円盤に磁性体を蒸着し、その上を磁気ヘッドが走行する事でデータを書き込んだり、読み取ったりする装置である。イメージ的にはアナログレコードプレイアーを思い出すと解り易い。磁気ヘッドの接触部分を小さくし、ディスクの枚数を増やし、圧縮理論を工夫する事に因り、大容量の収納量を実現している。それ以前にはフロッピーディスクと言う、フィルム円盤の1.44MB容量の物が主流であった。世界最初に実用化されたのは1956年で、その時は容量約4.8MB、直径60センチ、50枚のディスクを重ねた物だった。外観は大型冷蔵庫二台に相当したそうだ。ハードディスクは一見半永久的に使えそうに見えるが、実は消耗品である。ヘッドとディスクの接触点が、過度に回数を重ねるとそこが摩耗してしまう。これがクラッシュの一つの原因だ。ディスクはスピンドルモーターに因って高速回転している。5400rpmや7200rpm、15000rpmと言う表記がそうだ。その上をヘッドアームが行ったり来たりしている。アームはリニアモーターに因って駆動されていて、その動きは俊敏である。

ハードディスク(HDD)クラッシュの原因

原因1 ディスク磁性体の上にはライナーと呼ばれる潤滑油が塗布されている。この上をヘッドが滑り、それに因って空気の層がディスク間に出来、地面効果に因って浮き上がる。この潤滑油、ライナーが劣化するとヘッドが磁性面に引っ掛かりヘッドクラッシュを起こす。原因2 ディスクの回転軸はボールベアリング軸受けと、流体軸受けの二つに分類される。流体軸受けは高速回転中は非接触となり、回転音やモーターへの負担の軽減に貢献している。しかし、低温環境時に起動した時には、流体潤滑油が硬化してしまっていて、軸受けが接触している時には大きな起動トルクが必要となる。この時の消費電力はボールベアリング軸受けより余計に必要になる。ディスクドライブに用いられている永久磁石は、経年変化に因って磁力が弱くなってしまい、場合に因っては起動トルクが足りず回転しなくなる危険性がある。この状態で電源を切ってしまうと、もう二度と起動が出来なくなってしまうのだ。またこの現象はボールベアリング軸受けでも考えられる。ボールベアリングが磨り減って摩擦抵抗が大きくなると、必要な起動トルクが得られなくなるからだ。原因3 製造工程に於ける初期不良で、クラッシュする事も考えられる。今までパソコンを使っていて、初期不良で使えなくなったと言う話しは聞いていないので、この原因は薄い。工場では完全管理された無塵処理された空気の満たす環境で造られている。売られているハードディスクの中には、メーカー表記はあるが、奇麗な包装をされずに店頭に並んでいる物がある。これをバルク品と言うが安いので私も買う。これに関しては工場の初期不良発生の危険性がある。だがその個体に遭遇した事は一度もない。原因4 ディスクユーティリティーの起動中に起こる事もあるそうだ。それはデフラグ整理と、スキャンディスク中と、ウィルクチェック中に起こるそうだ。この三者を始めると、ハードディスクは通常の動作より忙しく動く事になる。これがクラッシュの原因となるそうだ。原因5 経年変化に因るヘッドの変形。重なったディスク間にあるヘッドが異常な動きをする事で起きる。原因6 衝撃や落下。引っ越しやノート型パソコンの持ち運び時には充分注意する必要がある。原因7 ディスクの熱変形。ハードディスク起動中は非常に温度が上がる。この為にパソコン内部では複数の冷却ファンが動いている。この気流によどみががあると、パソコンはハードディスクだけではなく、他の部品もクラッシュしてしまう可能性がある。これはパソコンの設置場所に大きく左右されるので、冷暗の保障された場所に置きたい。

ハードディスク(HDD)クラッシュ予防

予防法1 冷暗の保障された場所に置く。パソコンに搭載された部品群は熱に弱い。自分発生する熱下に因って最大の能力を発揮する様に設計されている。予防法2 ディスクユーティリティー使用は慎重に。かと言ってデフラグ状態を続けていると、それがクラッシュの原因にもなりかねないので、デフラグ整頓の間隔をみじかめにすると良いかも知れない。予防法3 ヘッドクラッシュを回避する方法の一つに、ヘッド退避命令を積極的に出すと言う物がある。それは「dir c: /s」と言う命令を出すのである。これはWindowsXPでもWindows98でも使える。VISTAは判らない。私はMacintoshなので使えない。この方法は時間間隔設定も出来るので危機感を持っておられる方は是非試して頂きたい。設定方法はweb上にて調べて欲しい。予防法4 フリーソフトを使って予防する手もある。ハードディスク(HDD)ノンクラッシュ とmetys/Bio_100% と言うフリーソフトである。いかがだろうか。予防法5 ディスククラッシュには予兆がある。これは毎日使っていないと判らない程度の兆しだが、これを眼で見える形にしたのが、DiskCheckupと言うフリーソフトだ。これでチェックすると、不具合の原因が何であるのか判る。ディスクデーターの復旧にはクラッシュの程度に因って可能な物と、不可能な物がある。自分の部屋に据え置きしておいて、クラッシュしてしまった場合では復旧出来る可能性が高い。水没してしまってもヘッドクラッシュよりは復旧の可能性が高いそうなので、諦めないで頂きたい。無論復旧作業はプロに頼んだ方が良い。私も過去に知人のノートパソコンの復旧作業をした事がある。クラッシュする前にはやはり兆しがあったのだ。起動に時間が掛かったり、再起動しないと言う事が何度もあった。遂には完全に起動しなくなったのである。そこで代りのハードディスクを買い、取り敢えずデータの移動作業をしようと電源を入れた。すると奇跡的に起動したのである。この原因は恐らくディスクの回転軸受けの劣化に因るものだと思う。

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